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@TPS_Japan
 


火星地下圏探査の科学的意義および戦略

戦略的重力天体探査プログラムでは,太陽系天体の水の起源・化学進化・分布を明らかにすることにより,各天体における水環境システムの解明を目的とする.特に,国際競争・国際協働が盛んな将来火星探査計画においては,科学的意義に加え,探査を取り巻く国内外の状況も鑑み探査戦略を策定する必要がある ...

「遊星人」第27巻(2018)4号 - 原文(PDF)

 


マンガン酸化物と室内実験から示唆される初期火星の酸化的表層環境

本研究では,Curiosity が堆積物中に発見したマンガン酸化物に着目し,酸化物の形成に伴う微量元素の濃集パターンを調べる室内実験を行い,得られた結果を探査データと比較した.その結果,発見されたマンガン酸化物は二酸化マンガンである可能性が高く,当時の表層付近の水環境が極めて酸化的であったことが示唆された ...

「遊星人」第27巻(2018)3号 - 原文(PDF)

 


火星における塩水による地形模様の形成に対する塩析出の役割

現在の火星表層の中低緯度の低地では,気温や湿度の日変化・季節変化に応じて,液体の塩水が形成と蒸発をくりかえす可能性が示唆されている.本論文では,火星上の塩や塩水の存在,中低緯度の急斜面にくり返し現れる暗い筋模様(Recurring slope lineae : RSL)について近年の探査結果をレビューする ...

「遊星人」第27巻(2018)3号 - 原文(PDF)

 


地形変化から見る現在の火星の地質現象と将来の火星探査の展望

火星の表面進化史の理解に重要となる地質区分のうち,アマゾニアンは約30億年前から現在までに相当する.しかし,現在の地質現象はアマゾニアンに分類されない地域でも活発に起こっている.現在の火星の活動度を理解するには,まずこうした個々の現象の詳細を理解することが重要である ...

「遊星人」第27巻(2018)3号 - 原文(PDF)

 


残留磁化緩和時間に基づく火星磁気異常ソースの評価

現在観測されている火星の地殻磁気異常を説明するためには,数十 km の火星地殻深部で40億年間安定に残留磁化が保存されている必要がある.本稿では,残留磁化の安定性という観点から,火星地殻磁気異常のソースと成り得る磁鉄鉱の粒径・形状の評価を行った ...

「遊星人」第27巻(2018)3号 - 原文(PDF)

 


火星研究における「火星隕石」の役割:これまでの貢献と将来の展望

火星隕石から得られた詳細な岩石記載・化学分析情報は,火星探査によるその場分析データと相補的な関係にあり,火星史の解明に大きく貢献してきた.本稿では,特に「火星隕石の同位体記録」を主軸に,表層の大気・水環境進化,および,火星内部の化学進化について,現在までにわかってきた事と将来の可能性を提示する ...

「遊星人」第27巻(2018)3号 - 原文(PDF)

 


火星大気と表層水の起源と進化:理論モデルと同位体組成からの制約

揮発性元素の起源について元素組成から議論するとともに,大気散逸について同位体組成をもとに散逸量・時期について制約を与える.さらに,地下圏への H2O 氷・CO2 貯蔵が表層環境進化に寄与してきた可能性を議論する ...

「遊星人」第27巻(2018)3号 - 原文(PDF)

 


火星隕石が経験した衝撃変成

火星隕石の発見数が増えるにつれて情報量も増えているが,たびたび衝撃変成と岩石の記録の意味付けに関して議論が起こっている.火星隕石全般として強い衝撃変成によって情報が上書きされた状態であるため,火星隕石が持つ記録が衝撃変成によるものなのか,はたまた岩石の起源や形成過程に関する情報を保持しているのか ...

「遊星人」第27巻(2018)3号 - 原文(PDF)

 


火星生命探査のための生命探査顕微鏡の開発

現在の火星は,当時の環境とは大きく異なるが,地球の生命は,環境の変化に伴って進化し,地球上の隅々まで生息場所を広げてきた.火星の生命もまた,一端誕生したならば,環境変化に適応し,現在も生き残っている可能性がある ...

「遊星人」第27巻(2018)3号 - 原文(PDF)

 


ExoMars TGO と火星衛星探査計画 MMX による火星大気観測

本稿では,最新の火星探査衛星 TGO 火星大気観測が明らかにする項目を紹介し,将来 MMX 火星大気観測が目指す科学目標を著す ...

「遊星人」第27巻(2018)3号 - 原文(PDF)

 


火星衛星フォボスとデイモスの起源・進化の現状理解

この二つの衛星は JAXA のサンプルリターン計画(通称 MMX 計画,Martian Moons eXploration)のターゲット天体に選定され,その起源と進化の深い理解は探査の科学的価値の最大化,および,火星史の解明において重要となる ...

「遊星人」第27巻(2018)3号 - 原文(PDF)

 


火星衛星探査 : 太陽系ハビタブル惑星の成立を探る火星衛星探査計画 MMX

火星衛星 Phobos(フォボス)からのサンプルリターンに挑む火星衛星探査計画(Martian Moons eXploration: MMX)は,現在,宇宙航空研究開発機構(JAXA)プリプロジェクトとして,2024年の打ち上げと 5 年の往還期間を設定し,精力的な検討・初期開発が進められている ...

「遊星人」第27巻(2018)3号 - 原文(PDF)