Allan Hills 84001 隕石 ~ 太古の火星を明らかにする隕石 ~
エポックメイキングな隕石たち その11. July 01, 2017. Published

三浦弥生:東京大学地震研究所

この遊星人記事は、日本惑星科学会遊星人編集専門委員会より許可を得て掲載しております。
 



要旨

火星起源と考えられる隕石の数は 170 個を超え,それらの多くは 13 億年前よりも若い結晶化年代を示すが,1984 年に南極で発見された Allan Hills 84001(ALH 84001)は約 45 億年前という太陽系形成時期に近い結晶化年代を示す.炭酸塩鉱物や有機物を含む斜方輝石岩であるこの隕石は,古い時代の火成活動・水質変成・天体衝突の痕跡,それらの時期や規模に関する情報を与える貴重な隕石である.
 

1. はじめに

これまでに見つかっている隕石の数は 55000 個を超えるが(落下時や落下後に割れて別々の個体として登録されているものも含む),そのうち火星起源隕石と同定されているものは 170 個あまりである[1].1970 年代前半までは,6 個の隕石がシャーゴッタイト(Shergottite)・ナクライト (Nakhlite)・シャシナイト(Chassignite) に分類され,それらは若い結晶化年代や水質変成の痕跡を示すことから,大きな分化天体に由来すると考えられた[2].分類名の頭文字から「SNC 隕石」とも呼ばれ,酸素同位体組成や岩石学的特徴から共通の分化した母天体から来たことは多くの研究者が認めるところであった.しかし,当時は火星起源を示す直接的証拠は見つかっていなかった.その後,南極や砂漠から多くの隕石が見つかり,SNC 隕石の数も増加した.
 

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図 1. ALH 84001 の切断面の写真.画像提供 : NASA/JSC/Stanford University.
 

1980 年には南極で 7.9 kg の比較的大きなシャーゴッタイト Elephant Moraine A79001(EETA 79001)が発見された.この隕石は二つの異なる岩石組織(岩相 A, B)からなり,さらに,それまでのシャーゴッタイト隕石には含まれていなかった cm スケールの衝撃ガラスを含んでいた.衝撃ガラス中には,アメリカの火星探査機 Viking によって測定された火星表層大気に似た組成の希ガスや窒素が存在していた.特に,40Ar/36Ar 比(約2000)や 129Xe/132Xe 比(約 2.5)は地球大気や他の隕石に見られる値より明らかに高く,火星起源を支持する証拠となった(これらの比が大きく変動するのは,40Ar や 129Xe が 40K や 129I からの放射壊変生成核種であることが関係している)[3].EETA 79001 については本連載(その4)[4]にて紹介されている.さらにその後,SNC 隕石と共通の酸素同位体組成や鉱物学的特徴を持ちながら約 45 億年という古い結晶化年代を持つ南極隕石が見つかった(図 1).本稿では,Allan Hills 84001( ALH 84001)と名付けられたこの隕石の特徴や得られている知見について紹介する.

ALH 84001 は,1984 年にアメリカの隕石探査隊によって南極大陸の Allan Hills 地域で発見された重さ 1.9 kg の斜方輝石岩である.発見当初は分化隕石の一種であるダイオジェナイトに分類され,詳細な研究は発見から 10 年ほど経った後に始まった[5].ALH 84001 は,酸素同位体や鉱物組成などにおいて SNC 隕石と密接な関係を示すが岩石組成そのものや年代などは大きく異なっており,新たな種類の火星起源隕石に分類された.火星起源の斜方輝石岩(orthopyroxenite)とされ,現在のところこの分類に属す隕石は ALH 84001 のみである[1].ALH 84001 が発見されるまでは,クレーター年代学から推定される火星表面の地質年代は大部分(3/4 程度)が 30 億年よりも古いにもかかわらず[6],いずれの火星起源隕石も若い年代を示すことは一つの疑問であった.特に多くのシャーゴッタイトが示す ≤ 5 億年となると,後期アマゾニアンと呼ばれる時代に相当し火星表面の約 7 % に過ぎない[7].しかし,ALH 84001 の発見により火星起源と考えられる隕石が必ずしも若い結晶化年代を持つわけではないこと,火星の岩石の種類は多様であることが示された.最近では砂漠の隕石からも従来よりも明らかに古い年代を示すシャーゴッタイトが見つかっていて(例えば,NWA 7034 [8]),探査による火星観とのギャップは埋められつつある.
 

2. ALH 84001 の鉱物学的・化学的特徴

1994 年に Mittlefehldt は,詳細な鉱物学的,化学的研究をもとに ALH 84001 は発見直後の分類であるダイオジェナイトではなく新しいタイプの火星隕石であるとの報告を行った[9].[9] によると,ALH 84001 は粗粒な(およそ 3.5 mm 以下)圧砕状の斜方輝石岩で,化学組成は比較的均質である.マイナー相として Ca-Fe-Mg 炭酸塩鉱物,クロム鉄鉱,マスケリナイト(ガラス化した斜長石)を含む.クロム鉄鉱中に三価の鉄が存在すること,硫化鉄がトロイライトではなくパイライトであること,Fe/Mn 比がダイジェナイトの範囲ではないこと,などダイオジェナイトとは異なる特徴が見られた.輝石やクロム鉄鉱の組成はシャーゴッタイト隕石 EETA 79001 の岩相 A と類似し,マスケリナイトの組成はナクライトやシャシナイトの長石組成に類似する.均質な化学組成や大きな鉱物粒子サイズは,この隕石が SNC 隕石よりもゆっくりと冷却されたことを示唆する.酸素同位体組成・軽元素同位体組成・化学組成・鉱物学的・年代学研究の成果も続々と発表され(例えば,[10-13]),ALH 84001 は新たな火星隕石メンバーとして広く認知されるようになった.

全岩化学組成からは,高 Mg/Fe 比を持つマフィック岩であることが示され,また,ニッケル,イリジウム,金などの元素濃度が低いことから,親鉄元素に乏しい古いマントルに由来する可能性が指摘された[14, 15].
 

3. 年代学的研究

ALH 84001 は衝撃や変成を受けた隕石であり,結晶化年代の他,衝撃や変成の年代が調べられてきた.Nyquist and Shih [16] は,全岩と鉱物分離した計 22 試料の Sm, Nd を測定し,147Sm-143Nd アイソクロン年代として 45.68 ± 0.88 億年の年代を得た.Sm-Nd 系は変成に強く,結晶化年代を保持していると考えられる.同様の古い Sm-Nd 年代が別の研究グループからも報告されている.他方,Lu-Hf, U-Pb, Rb-Sr, Ar-Ar など他の壊変系は何らかの二次的な影響を受けて若い年代を示しており,多くの系が 39~41 億年の年代を与える(例えば,[17, 18]).分析を行った鉱物種あるいは親核種が存在すると考えられる鉱物相を考慮すると,炭酸塩やマスケリナイトが形成された年代が 40 億年前後と考えられる.岩石組織や年代情報から,マスケリナイト形成の後に炭酸塩が形成され,形成の時間差は 1~2 億年程度と推察される(ただし,破壊された炭酸塩にマスケリナイトが貫入しているような組織も見られることから二次的鉱物の形成史は単純ではない[19]).これらの時期は火星上で Valley Network 地形が発達した頃と重なり,今後の研究により当時の環境条件の推定に結びつくことを期待する.

ALH 84001 はその後,長らく火星内部(地殻部分)に保持された後,小天体衝突により火星から放出され,宇宙空間を飛行して(飛行の期間を宇宙線照射年代と呼ぶ),地球に落下し回収された(落下から現在までの期間を落下年代と呼ぶ).ALH 84001 の宇宙線照射年代は約 1500 万年で,見つかっている火星隕石の中では 2 番目に長く,落下年代は約 13,000 年である[18].すなわち,南極氷中に 1 万年以上閉じ込められた後,運良く(隕石にとっては?)観測隊に発見された次第である.南極氷中を隕石が運ばれるメカニズムも興味深いものである.火星隕石の宇宙線照射年代は,
(a) 他の石質隕石に比較すると全体の分布として短い傾向にある(ただし月隕石を除く),
(b) 共通の照射年代を持つ隕石が多い,
などの特徴が見られる.本稿冒頭において,現在までに発見された火星隕石の数は 170 個あまりと述べたが,(b)および他の特徴から,多くの火星隕石は共通の小天体衝突で火星から放出されたと推察され,現在我々が手にしている火星隕石が火星を飛び出すことになった衝突イベントの数は 10 程度と考えられている.一緒に火星を飛び出しながら地球へは別々に落下した隕石達をロ-ンチペアと呼び(地球への落下まで一緒の場合は単にペア,または同一隕石として扱われる),ロ-ンチペアが多いことは火星隕石の特徴のひとつである.
 

4. 希ガス同位体組成・窒素同位体組成

SNC 隕石が火星起源と考えられるようになった根拠のひとつは,火星探査機 Viking によって報告された火星大気組成に類似した希ガスを含んでいたことである.Viking による火星表層大気組成は,その後の Curiosity 探査において支持する結果が得られている([20, 21]ほか).ALH 84001 にも火星大気に類似する特徴的な希ガスが含まれていて([22-24]ほか),火星起源であることが示唆される.図 2 に,ALH 84001 および他の火星隕石の 129Xe/132Xe 対 84Kr/132Xe のプロットを示す.
 

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図 2. 火星隕石の 129Xe/132Xe 対 84Kr/132Xe プロット.ALH 84001, EETA 79001 の衝撃ガラス,ナクライト,火星大気組成,および地球大気組成をプロット.隕石のデータは文献[25]およびその中での引用文献より.火星および地球大気のデータは文献[21, 27, 28]より.横軸の誤差は省略(一般的に相対誤差 10-15 % 程度).ハッチ部分は,引用データ以外の多くのシャーゴッタイトとナクライトがプロットされる領域を示す.地球大気の矢印は,吸着した際の元素分別の方向を示す.
Image Credit : 遊星人
 

データのばらつきは,複数の成分が混在していることを意味し,図の左下側は火星内部の成分または隕石に吸着した地球大気成分,上側は火星大気成分と考えられる.EETA 79001 の衝撃ガラスに関する結果の中で,最も高い 129Xe/132Xe 比は 2.50±0.03 [25] で,最近 Curiosity により報告された現在の火星大気の 129Xe/132Xe 比(2.5221± 0.0063 [21])と良く一致している.衝撃ガラスの年代ははっきりしないが,結晶化年代の 1.8 億年よりは後のはずである.84Kr/132Xe 比は,Viking による値は誤差が大きいため(Curiosity の報告値はまだない),衝撃ガラス中に捕獲された 84Kr/132Xe 比と違いがあるかは定かではなく,大気の希ガスを捕獲する際に元素分別が起こったかどうかはっきりしない.元素分別の有無を調べるために玄武岩への衝撃実験を行った研究例があり,その結果によればマスケリナイトが形成されるような衝撃の際に捕獲する希ガスの元素分別は小さいとされ[26],火星大気の 84Kr/132Xe 比は EETA 79001 が示す値に近いのかもしれない.Bogard and Garrison [25] は,シャーゴッタイト隕石の値をもとに火星大気の 84Kr/132Xe 比として 20.5±2.5 を提案している.図 2 からわかるように,ALH 84001 も同様に高い 129Xe/132Xe 比を示すが,84Kr/132Xe 比は小さい傾向にある.これまでに得られた 129Xe/132Xe 比の全岩としての最大値は 2.17±0.01 で EETA 79001 より若干低く(データの引用文献は図説明に記載),過去の火星大気の比が現在よりも低いことを示しているのかもしれない.これらの希ガスが,ALH 84001 中のどこに捕獲されているかは同定されていないが,希ガスが放出される温度が 1300-1400 ℃ と比較的高いことから,斜方輝石か高温まで安定な鉱物に捕獲されていると思われる.また,84Kr/132Xe 比が低い理由として,昔の火星大気組成を反映している,あるいは,EETA 79001 とは捕獲メカニズムや捕獲サイトが異なる,などが考えられる.ナクライトに存在する水質変成鉱物内に取り込まれた希ガスが ALH 84001 と似た値を示すことから,その両方が理由とも考えられる.ナクライトの場合には火星大気希ガス成分はカンラン石からの変質鉱物であるイディングサイトに入っており,イディングサイトが形成された時代(6 億年前以降)の火星大気である可能性は高い.ALH 84001 やナクライトの値からは捕獲元の 84Kr/132Xe 比は,129Xe/132Xe = 2.1 - 2.5 と仮定するならば,6 - 8 と推定される.

Curiosity による現在の火星大気の窒素同位体組成は,地球の15N/14N 比に比べて57 % 高い(δ15N = 572±82‰ [20]).一方,EETA 79001 の衝撃ガラス中に含まれていた窒素同位体比は δ15N = 309±10 ‰(段階加熱法による分析で誤差も考慮し最大値が見られた 1180 ℃ での値[29])であった.ALH 84001 においても,Miura and Sugiura [30] により 15N/14N 比が明らかに高い成分が見つけられているが(δ15N = 392.5±5.8 ‰,および 134±49 ‰:段階加熱法による分析で最大値が見られた 800 ℃ での値,および 600 ℃ 以上で放出された窒素の合計について宇宙線照射起源成分を補正した後の値),含有量が少なく捕獲サイトや取り込まれた年代はわかっていない.他の研究グループによっても分析が行われており,地球の窒素同位体比により近い値が報告されている.しかし,各々のグループの結果を比較すると含有窒素量が多いほど同位体比が地球の窒素同位体比に近いため,火星大気よりも低い火星隕石中の δ15N 値は地球起源窒素の影響を受けている可能性を否定できない.今後の研究により,ALH 84001 中に含まれている高い 129Xe/132Xe 比や 15N/14N 比の成分について,捕獲元の値や捕獲した年代が明らかになれば,火星大気進化史への制約が強まり,火星の気候・環境変化の解明にも役立つはずである.鉱物学や年代測定手法と組み合わせた分析試料(鉱物相)の選択や高感度・低ブランク分析装置の開発を進めることが今後の課題とも言える.
 

5. 生命体の痕跡?

McKay らが1996 年にサイエンスに発表した論文[31] は世界中で話題となった.“Search for past life on Mars: Possible relic biogenic activity in Martian meteorite ALH 84001” というタイトルやこの論文に掲載されたバクテリアの微化石様形態が見られる写真を記憶されている方も多いのではなかろうか.ALH 84001 の鉱物の割れ目から,有機物の一種である PAHs (Polycyclic aromatic hydrocarbons,環状芳香族炭化水素) や炭酸塩鉱物を主成分とする carbonate globules(100 μm 程度の円盤状の炭酸塩鉱物の集合体:図 3)と呼ばれるものが見つかった.他の南極隕石では同様の PAHs は見られないことなどから,これらは地上での汚染によるものではなく隕石本来のものと考えられる.
 

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図 3. ALH 84001 の carbonate globules の拡大写真.carbonate globules の典型的なサイズは 100 . 200 μm.オレンジ色に見えるカルシウムに富む「コア」とそれを囲む「リム」から成る.リムの黒色部分は鉄に富むマグネタイトや硫化鉄を含み,その外側の白色部分は主に Ca-Mg 炭酸塩である.
Image Credit : NASA/JSC/Stanford University
 

表面組織や内部構造の高解像度 SEM, TEM 観察によると carbonate globules は,細粒で二次的なマグネタイトや硫化鉄などを含んでいて,地球のバクテリア起源のものと組織構造やサイズが類似している.[31]では,これら各々は非生物起源でも説明できるが,生物起源と考える方が PAHs も含めて多くの観察結果(存在や組織形態)を矛盾なく説明できると指摘している.生物起源か否かを解明するために,その後多くの研究者により詳細な組織観察や再現実験が行われた.例えば,ALH 84001 で観察されるような微細なマグネタイトの形成については,無機的に作ることが可能という報告が多く(例えば,[32]),非生物起源との考えが主流となっている.一方で,炭酸塩の熱水分解ではそのような組織構造は形成されないので生物起源も含め他の形成プロセスを考えるべきであるといった主張も少数ながら存在する(例えば,[33]).

その後も火星に生命が存在していた証拠を探す研究は,火星隕石の分析や火星探査機による火星での直接的調査により試みられている.ナクライトやシャーゴッタイトといった火星隕石からも生物起源の可能性が否定できない微細構造が発見されている.また,衛星画像をもとに火星表層には現在も液体の水が存在する可能性が指摘されていて,生命が存在する/していた可能性を期待させる状況証拠は増えている.しかしながら存在を確定付ける決定的な証拠は見つかっておらず[34],これまでのところ生命の痕跡を発見するには至っていない.
 

6. 終わりに

隕石の分析からは,形成環境や年代などを詳細に調べることができる.ALH 84001 は 45 億年前まで遡ることができる貴重な火星試料であり,そこからもたらされる情報は昔の火星に関する直接証拠となる.近年は火星探査からの情報も増えており,両者を比較することで新たな知見も生まれる.また,火星隕石が火星のどこから来たのか,探査機データと比較して候補地域を探す研究も行われている.ALH 84001 については,主要鉱物組成や年代が一致する場所として北半球にある Syrtis Major の北東側や南半球にある Hellas Basin の北西側が候補として挙げられているが,マイナー鉱物も含めた全岩組成は一致しないなどまだ不確定性もある[35].近い将来,火星隕石の起源場所が同定され,隕石が存在していた環境をグローバルに知ることができることも期待したい.
 

謝辞

木村眞博士,野口高明博士,岡崎隆司博士からは,本稿を執筆する機会と原稿への助言・コメントを頂きました.査読者の三河内岳博士からは,有益なコメントを頂きました.これらの方々に感謝いたします.
 

参考文献

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Editor : Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Akira IMOTO. TPSJ Editorial Office