The Planetary Society of Japan

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ハッブル宇宙望遠鏡が見た宇宙

Modified: December 03, 2016

Hubble Telescope 2009

 

2009年02月の画像

壮大な渦巻銀河 M101 の中心部を上から見た眺め

地球から約 2,200 万光年離れた渦巻銀河 M 101(NGC 5457)を上から見た眺めである。M 101 はおおぐま座の方向に位置していて、その壮大な渦巻形状から別名回転花火銀河とも呼ばれる。M 101 の直径は 114,000 光年。この画像では、この銀河の直径 22,500 光年の領域がとらえられている。

銀河の渦巻腕に沿って見える明るい節のような構造は、活発な星生成領域を照らすガスの輝きである。渦巻腕に囲まれた銀河中心近くにみえるそれほど明るくない領域は、主に古い星々で構成されている。暗い線状構造は、星間雲が壊れて新しい星が誕生する冷たく密度の濃い領域である。この画像は、2000~2004年に撮影された画像を合成して作成された。(画像を差し替えています)
 

 

2009年01月の画像

星団内の惑星状星雲

地球から 1 万光年離れたコンパス座の散開星団(NGC 2818A)に位置するする惑星状星雲(NGC 2818)の眺めである。NGC 2818 は、銀河系内に存在する散開星団の中に見られる非常に少ない惑星状星雲の一つである。

散開星団(直径数光年)に数 100 個から数 1,000 個の星が存在している。散開星団の寿命は数 100 万年と短いが、惑星状星雲は数 10 億年も生きながらえる。従ってこの散開星団は、ほぼ 10億年は生きながらえていると推定される古い星団である。

NGC 2818 の素晴らしい構造は、中心部の燃料を使い果たした我々の太陽に似た星がその生涯の最期を迎えると、その外層を宇宙空間に放出するために形成される。この惑星状星雲の赤は窒素、緑は水素、そして青は酸素が放射する色である。様々な独特の形状を形成する惑星状星雲は、次第に消えて行きしほぼ 1 万年の間に完全に消滅する。

一方、残った星の中心核は数 10 億年かけて次第に冷却し、最終的には白色矮星に変わる。この画像は、2008年11月と12月に撮影された画像を合成したものである。
 

 

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