小惑星プシケ探査ミッション概要


プシケ・ミッションは、火星・木星間にあるアステロイドベルトという小惑星群とともに太陽を周回する個性豊かな金属小惑星への旅となります。小惑星プシケが独特で個性ある天体と言われるのは、太陽系の構成要素の一つである惑星形成の初期段階に造られたと思われる、露出したニッケル鉄の存在です。
 


 

地球を含む、表面が岩石で覆われている惑星について、研究者は金属コアの存在を推測していますが、これらは惑星表面下の地殻やマントルのさらに奥深くにあるため確認することは出来ません。私たちは地球のコアを直接見ることも、測ることも出来ませんが、小惑星プシケは岩石の表皮を持つ惑星を生み出した激しい衝突や爆発の歴史の中で、独特なサイエンス窓を私たちに見せつけます。

ミッションは、アリゾナ州立大学がコアチームとして運用し、NASA JPL(ジェット推進研究所)は、ミッション管理・運営、航行を担当しています。探査機の太陽電気推進機本体は、ペイロードとしてイメージャ、磁力計、ガンマ線分光計を搭載し、Space Systems Loral(SSL)が製作に当たります。
 

科学目標

・未解明の惑星形成の層状構築システム、金属コアを理解する。
・地球のような岩石質の表面を持つ惑星の内部を、プシケ探査によって直接調査することが出来る。
・これは新しいタイプの世界を覗き見ることになる。ランデブーによる「その場探査」は初めての挑戦。非岩石質で金属で形成された世界を調査する。
 

科学目的

・プシケが溶融した金属コアなのか、それとも溶融していない何らかの物質で形成されているのかを判断する。
・プシケ表面の相対的な年代特定を行う。
・小さな金属体に、地球コア同様な軽元素が組み込まれているかどうかを判断する。
・プシケが、地球のコアよりも酸化的または還元的な条件下で形成されたかどうかを判断する。
・地形の詳細を取得する。
 

ミッションタイムライン

・打ち上げ:2022年
・到着までの航行期間:3.5年
・プシケ到着:2026年
・観測期間:21ヶ月のランデブー中に、プシケのマッピングとペイロード機器による観測
 

ミッションイベント

2022年:フロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げ
・2023年:火星フライバイ
・2026年:小惑星軌道に到着
・2026-2027年:小惑星プシケランデブー
 

科学機器と探査項目

マルチスペクトルイメージャ(Multispectral Imager)
ガンマ線および中性子分光計(?Gamma Ray and Neutron Spectrometer)
磁力計(Magnetometer)
Xバンド重力科学研究(X-band Gravity Science Investigation)
 

ディープ・スペース光通信(Deep Space Optical Communication - DSOC)

プシケミッションは、深宇宙に滞在する探査機と地球との間の通信を確立するために、レーザー通信技術試験を実施します。通常電波に代わり光を使うことで、探査機は与えられた時間内により多くのデータを通信することができます。 DSOC チームは JPL(Jet Propulsion Laboratory)に拠点を置きます。

原文:Psyche Overview