NASA Artemis(アルテミス) I SLS「エンジニアが中止後のデータを評価、ミッションマネージャは火曜日午後に会合へ」
 

NASA Posted on August 29, 2022 02:23 pm
 

08月29日、打ち上げが延期となった SLS ロケット Artemis I について、エンジニアによる一連の打ち上げ工程が残したデータの評価が行われている。ミッション管理チームは、火曜日の午後に招集され、データ評価について議論し、今後の打ち上げ計画を策定する予定。

スペースシャトルが過去に使用した経歴を持つ 4 基の RS-25 エンジンは、打ち上げのために超低温の推進剤をタンクに流し始める際(タンキング)、熱的な調整をしておく必要がある。打ち上げ制御装置は、約マイナス 423F の液体水素をエンジンに送るために、コアステージの液体水素タンクの圧力を上げることによってエンジンの温度を調整する(ブリードと言われる)。第 3 エンジンで起こった異常について管理者は、エンジン本体に問題がある可能性は低いと考えている。

打ち上げ制御担当者は、カウントダウン中の悪天候により推進剤の充填作業の開始が遅れたこと、コアステージの液体水素の充填と排出に使用する 8 インチのラインのクイックディスコネクトからの漏れ、コアステージのインタータンクから推進剤を排出するためのバルブからの水素漏れなどの問題を解決した。

NASA は08月30日(火)午後06時頃(東部標準時)、メディア向け電話会議を開催し、データ解析と議論の最新情報を提供する予定。時間は変更される可能性がある。次回の打ち上げの日程は未定だが、最短で09月02日(金)12:48 から二時間程度の打ち上げウィンドウが開いている。
 



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : A. IMOTO TPSJ Editorial Office